ニキビ跡や慢性的な色素沈着をクリームで治すことはできるのでしょうか?知らないと陥る落とし穴をしっかり理解して正しいケアを行いましょう。

色素沈着とは?
一般的にはシミの一種として認知されていますが、色素沈着はシミやそばかすとは違いがあります。
シミやそばかすは紫外線に影響でメラニンが過剰に生成されることで起こるというのがほとんどですが、色素沈着はニキビ跡や炎症跡に現れるものが多いのです。
正しい名称は炎症性色素沈着症といい、慢性的に表れるものと一時的に表れるものの2種類存在します。
色素沈着の種類とは?
慢性的に起こるものは、アトピーやニキビ跡、タオルでこするなどの刺激によっておこるものですので、なかなか消えることがありません。
一時的なものですと、その時出来た傷後などに色素が沈着するため、傷が治ることで消えていきます。
この違いを知っているのと知らないのとではケアの仕方が大きく異なり、慢性的にできるものを治すのは、難しいといえるでしょう。
紫色と茶色のニキビ跡ではケアが違う?
ハイドロキノン配合のクリームや美白成分が入った美容液などを使って治すことができるのは、茶色くなった色素沈着です。
紫色の変色は、毛細血管が内部で破裂してたまった血が変色することで起こりますので、メラニンや紫外線の影響ではありません。
茶色くなった色素沈着は、ニキビの炎症を抑えようとしてメラニンが大量に生成されたところに、紫外線の影響でさらにメラニンが生成されてできてしまいますので、メラニンの生成を抑えてくれるクリームや美容液は効果的だといえるでしょう。
ポイント!
美白成分は、メラニンに働きかけるもので傷跡にできたものにはほとんど効果がない。

どちらも共通した改善方法はないの?
実は、シミ・そばかす・くすみ・色素沈着など多くの肌トラブルに効果的な方法があります。
それは、肌のターンオーバーを促進すること。
肌のターンオーバーは28日周期で行われているのですが、年齢とともにこの周期の間隔が開いてしまうことで、古くなった角質や沈着した角質が肌の外に排出されずに残ってしまします。
これがシミやそばかすができてしまう原因のほとんどです。
ターンオーバーを正常に行うことでしっかりと肌の外に排出してくれるため、白く美しい肌へを手に入れることができます。
具体的に何をすればいいの?
まず、紫外線によって生成されるメラニンを抑制することは必須です。メラニンが生成され続けると、どれだけターンオーバーを正常に行うことができても治ることはありません。
メラニンの生成を抑制して紫外線対策を行う。さらに抗酸化作用の強い美白成分として有名なビタミンcやL-システインといったターンオーバーを促進する効果がある美白成分を補給することで確実に改善していきます。
クリームで改善できるのは、できてしまったシミにピンポイントで塗ることで、メラニンの生成を抑えながら肌のターンオーバーを待つというものが多いため、時間がかかります。
医薬品の美白商品は、医薬部外品よりも高い効果を発揮するため、簡単に手に入って効果の高い第3類医薬品がオススメです。

医薬部外品と第3類医薬品はどう違うの?
どちらも厚生労働省に認可された効果を発揮する成分が配合されている商品です。しかし、その配合濃度の違いから部類分けされています。
皮膚科で処方される薬に配合されている成分濃度が5~10%ほどなのに対して、医薬部外品に配合される有効成分の濃度は、1~2%ほどです。
濃度としては薄いため、浸透力を向上させるテクノロジーなどで足りない力を補っています。
つまり、医薬品よりも効果は低いが化粧品よりも効果が高いという位置づけです。
その一つ上の分類が第3類医薬品で、さらにその上に第2類医薬品、第1類医薬品となっています。
医薬品からはしっかりとした医師の処方が必要になっています。
皮膚科に通うべきなのはどんなシミ?
薄くできた小さなシミなどは、化粧品や医薬品で治すことができるでしょう。
しかし、大きく広がってしまったシミや、盛り上がってしまったシミ、濃くはっきりとしたシミなどは皮膚科で治療を受けたほうがいいです。そのまま放置してしまうとがんになってしまう可能性があります。
さらに、肝斑のように女性ホルモンの影響でできてしまうシミには、使用しないほうがいい成分も存在しますので、病院での処方か女性ホルモンに干渉しないL-システインなどの美白成分を選ぶことが重要です。
治療方法がわからない場合や、シミの状況が変わってきているものは皮膚科で一度診てもらうことをオススメします。
総評まとめ
色素沈着をクリームで直すには、しっかりと効果がある種類を把握して行うことが大切です。もし、効果のない色素沈着にクリーム使用していては、全然治らないという落とし穴に陥ってしまいます。
シミやそばかす、色素沈着によってできた種類の把握とどの有効成分がいいのかを見極めてケアすることで、市販のクリームでも治すことができるでしょう。
まずは調べてみてはいかがでしょうか。
